『キャッシュフロー経営の重要性』
「利益が出ているのにお金がない。」また、「利益から借入金を返済すると課税される?」などの質問をうけたことがありますが、これらはまさしく、会社の利益と会社の手元現金の増加高とは、「まったく一致しない」ということから起きる疑問なのです。
『利益が出ているのにお金がない』『利益もないし、お金もない』
キャッシュフローとは、資金の流れつまり、現金の収入と現金の支出のことをいいます。この資金の流れと残高をあらわすのがキャッシュフロー計算書です。「利益が出ているのにお金がない。」場合には、売掛金や在庫が過大となっていたり、個人的な支出が多すぎるなどの問題があるかもしれません。また、「利益もないしお金もない。」場合には、資金繰りを改善するため、まず、コストダウンを行わなければなりません。このように資金上の問題を把握し、解決法を考えるための道具がキャッシュフロー計算書なのです。
営業キャッシュフローで借入返済』
キャッシュフロー計算書は、「営業活動」、「投資活動」、「財務活動」のそれぞれの段階で計算しす。健全なキャッシュフローを生み出すのは、「営業活動」であり、ここで稼いだキャッシュフローで借入金の返済を行うのです。このバランスが非常に重要です。

キャッシュフロー計算書

‡T 営業活動によるキャッシュフロー

税引前当期純益
100

減価償却費
20

売上債権の減少
10

営業活動によるキャッシュフロー
130



‡U 投資活動によるキャッシュフロー

有形固定資産の取得による支出
△60

投資活動によるキャッシュフロー
△60



‡V 財務活動によるキャッシュフロー

長期借入金の返済による支出
△30

財務活動によるキャッシュフロー
△30




‡W 現金及び現金同等物の増加
40

‡X 現金及び現金同等物の期首残高
15

‡Y 現金及び現金同等物の期末残高
55